戦国無双「真田丸」クオリティの話。

2 1月


戦国無双「真田丸」というゲームをやっているのですが、第二章~第三章の間で止まっています。おそらく全10章ぐらい?そんな中途プレーヤーなものの、あまりに無双クオリティが無双クオリティなので。

人体のモーションが無双クオリティ。

無双の脚本がすばらしいという話をしたいのですが、そのまえに新発見を。

無双やった人はみんな思ってる無双の人体モーションの動きの少なさ……いや、エコについてです。アクションゲームなのに、ぼーっと立ってるか、腕を組むか、首をかしげるかのだいたい三択で、いうなれば、よくできた浄瑠璃CG

華やかスタイリッシュアクションBASARAから、浄瑠璃CGに流れ着いた私は、当初「省エネ?」と思っていたのですが、良さがわかりました。人体が浄瑠璃CGだと、台詞と声優さんの抑揚やコンマ2秒の間(ま)に集中できる!これにきづいてから字と声をよくみてよくきくようになりました。昌幸の声が五臓六腑にしみわたる幸せときたら。

あと、勝頼様ポリゴンが美しい。ファンデーションとチークのお色が春の新色並に直視できないほど美しい。「トップは顔」だなあとつくづく思います。無双の真田信之も美しいけど、あっちは品性のある影も含んだ美しさ(かつ、弟しか目に入らない目を搭載)で、勝頼様は晴れ晴れとした美しさ。無双のポリゴンはほんとすごいよ。
(幸村の肌の色がもう2トーンばかり白めになるよう、今年の絵馬にかいとこう)

章立てのセンスがいい。

本題。無双の脚本の特に章立ての話。

昌幸の年表を脳内タトゥーしている私ですが、昌幸の一生をいくつかの章立てで構成しようと思ったとき、やっぱりなんとなく冠婚葬祭で分けてしまうのです。

三十路までを軽く泡立てるなら、こんなかんじ。

  1. 武田信玄の人質になって、奥近習になった子供時代
  2. 初陣:川中島の戦い
  3. 武田義信が死んだ年+子持ちになった
  4. 初手柄:三増峠(みませとうげ)の戦い(私ならここは書かないか、ナレーション)
  5. 真田家当主になる:長篠の戦い

無双の場合、

  1. 川中島の戦い(初陣)
  2. 三増峠の戦い(初手柄)
  3. 長篠の戦いがきそう(まだゲームすすめてないからわからないけど

アクションゲームらしく1戦=1章になっているのです。

現実には、戦より武田義信事件のほうが、武田家大揺れで真田家も動揺したとおもうけど、お家騒動はアクションゲームではかきづらいエピソードなんだなあと思いました。

武田義信事件というのは、信玄の跡継ぎだと誰もが思っていた人が、信玄によって幽閉されて、死んでしまう(自害とも病死とも)のです。武田家の跡継ぎは、この結果、勝頼になったので、武田家についていく家臣は大動揺という事件です。

逆に私は昌幸の初手柄(三増峠の戦い)は、かきづらい。
昌幸が、小さいけどけっこう危ないこの戦で一番槍をとったのは確かなんだけど、この戦いは武田にとって勝ちもせず負けもしない戦いだったから、お話的にはなんだかなあというかんじだったのです。あまり重要視してなかったからちゃんと調べてなかったってのもあるなあ。
武田義信事件のほうがかきやすいし、かきたいなあと思います。

でも、無双では、三増峠の戦いは、昌幸の策があったからこそ武田は負けずにすんだんだよ!という意味あるエピソードにしていました。これを知ったときは、なるほど!そういうかんじか!なるほどおお!なるほどおおおお!と、ずっと脳内ホラ貝がふいてる。無双すごいわー。

同じ史実素材をどう料理しているのかを知る楽しみというのが、無双にはあるなあと思います。脚本書いてる人も昌幸好きだといいんだけどなあ。この楽しさをしりたくて、第一章をゆえあって結局6回ぐらいやってる。本音ではあまりに夢心地で楽しいので、先にすすみたくない気持ちにきづきつつ。

あと、ゲームから箸休め的に、すっ、すっとでてくる「この人は実はこんな人」みたいなセーブ待ち情報が、非常に貴重で、「えっ、いまの知らない!なんのこと!?」と、本棚から資料をひろげて、ちまちまゲーム進めをしています。

プレイ時間無制限モードがほしい。

上限時間とっぱらいモードがあればなあ、と思いませんか。ゆっくりCG観光がしたい。
妻女山ステージの唐破風(からはふ)がついた建物は、妻女山にある上杉謙信が本陣をはったという場所にある建物と同じでは?と思ったりもするのですが、上限時間がきになってCGがゆっくりみることができません。
あえて負ければいいんだろうけど、やっぱりゲームしちゃう。
昌幸と勝頼でただただステージ戦場をお散歩して空から眺めたりして、帰り際にちょっと砂鉄を拾うとか、そういうお宝モードはないんだろうか

そんな制限時間の不満をおいといても、無双の脚本がすばらしいです。書いた人を尊敬する!大河の脚本書く人もすごいとおもうけど、ゲームの脚本って全部最初から決めてからじゃないとプロジェクトが動けない気がするのです。漫画でいえば、コマ数と台詞字数ががっちがちに決まった状態で力をだしきれっていわれてるかんじ。戦とかモブに近い武将の名前とか、歴史マニアの人からつっこまれることもあるだろうし、ほんとこんな脚本、どうやったらかけるんだろ……

登場するキャラがマニアックすぎて、無双。
大河「真田丸」のおかげで、真田幸村の父と兄の存在にも光があたって、父親「真田昌幸」と、兄「真田信之」の認知度があがったと思います。
2016年の中頃にはBASARAが幸村伝をだして、そこに昌幸と信之がキャラとして初登場しました。大河効果ありがたい。
それより遅れてでた無双「真田丸」ですが、BASARAと同じようなアクションゲームなのに、BASARAとは戦う土俵がまるで違う。その方向性が登場するキャラの選択に表れてると思う。

昌幸の兄上ズ。

無双の脚本書いた人に、うちわもペンラもふりまわしたいのは、昌幸の兄弟をだしてくれたこと。

昌幸は4人兄弟の三男坊なのです。真田の名字を継ぐ長男ではなかったことは昌幸の人生で非常に大きいことなのですが、大河でもBASARAでもそんなことは、すっとばすかさわる程度でした。

でも、無双は、昌幸の兄上(のぶつな)と二番目の兄上(てるにー)をちゃんとだしてくれていて、会話もかなりあるTVの前で泣くよ!弟の信尹がまだでてきていないんですが、でてくるのかなあ。(信尹は、大河では、大坂の陣で幸村にむかって「俺のようになるな」といって去った人です)

横谷左近(よこやさこん)くん。

私より先に無双をやっていた友達が、未プレイの私に気を遣いながらも興奮をおさえきれず教えてくれた「真田の郷ステージに左近がいる!」情報。ネタバレとは違う意味の感動で心臓がとまるかとおもったよ!ありがとう!

横谷左近は実在の忍びで、真田家から禄をもらっているし、書状も残っている人です(普段は農民)。
幸村が風邪ひいて横谷さんちで寝込んだとき、(自宅ではないとこがポイントです。あいかわらずなにかを持ってる子だよ)看病してくれたお礼にというので幸村が左近に脇差あげたりしている。(新編信濃史料18p.121 左衛門佐君伝記稿巻之四 雑記「古今沼田記」より)
昌幸の代から信之の代まで家族ぐるみで仕えた横谷一家のことは、ノンフィクションの真田好きなら知ってるんですが、普通の人ならぜんっぜん見逃していいキャラです。

そんな小さいけどぴりり効き山椒キャラを無双脚本の人はちゃんと拾ってくれた……!しかも、ちゃんと声優さんをあててくれて会話があるのです。会話があるということは、性格やバックグラウンドが想像できるということだよね。
いままで「横」「谷」「左」「近」の4文字しかなかった単語から、ひとっとびに生きてる左近にあえたよ!コントローラーがぶるぶるするのは己の感動でだよ

無双では、横谷左近は、横谷幸重という名前になってるんですが、書状とかでは「左近」です。昌幸は「さこん、さこん」てよんでたから。(うちの漫画では「ヨコ、ヨコ」ってよんでますが)むしろ、幸重っていう諱があるんだって無双で初めて知りました。ほかにも無双やってて左近について知ったことがたくさんあります。あー、左近って生きてたんだなあ!

無双クオリティで息もたえだえ、というかこんな幸せなら絶えていい。
みなさまもよい正月を