メ函319 豊田澄英書状

東寺百合文書の未年号文書をあらゆる方法を使って、年月日を比定していく特定班。わたしはこの授業にでてるだけですが…。

メ函319 豊田澄英書状は、大永年間(1521〜28)から天文4(1585)と比定されました。
今回の特定方法は、通常手法の人名探しから一転、花押のかたちで比定していったのがおもしろかった。
花押は、同じかたちをキープすることはなく、人生で何度もかわるものなのですが、ある日突然○から△に変えることはまずありません。
○→○.→○./→○/など、少しずつかわっていきます。

豊田澄英が生きていた時代は、戦国期で、わりと文書数も残っているので、花押も並べられるだけの数がありました。並べてみると、少しずつ変化があるのがわかります。
今回の「メ函319 豊田澄英書状」は、若いころではなく、後ろのほうの花押だとわかりました。

花押は、一般に若いころは縦長できゅっとしていて、歳を重ねたり社会的地位があがると、横広に伸びる傾向があるというのがおもしろかった。この方式があるため、花押が多く残っている人物は、未年号文書でも、時期を比定することができます。便利!
今後、花押をみるときの楽しみが増えました。